今現在、日本では共働き家庭の割合は増加傾向にあります。実際、「子供が産まれても男性と同じように働きたい」「共働きにするか検討中」と共働きに対して意欲的な人は珍しくありませんよね。今回の記事では、内閣府男女共同参画局のデータを元に、共働き家庭が増え続けている背景について迫ります。
参照:男女共同参画白書(概要版)平成30年版|内閣府男女共同参画局

共働きの生活をうまく成り立たせるためのヒントも紹介するので、共働きに関心がある人は参考にしてみてください。
 

共働き世帯・夫婦の割合は増加し続けている

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内閣府男女共同参画局の「男女共同参画白書(概要版)平成30年版」にある【共働き世帯数の推移】によると、共働き世帯・夫婦の割合は昭和55年以降増加し続けていることが明らかになっています。
平成9年には専業主婦世帯の数を上回り、平成29年になると、

  • 共働き世帯:1,188万世帯
  • 専業主婦世帯:641万世帯

という調査結果が出ており、共働き世帯・夫婦の割合が大きいのは一目瞭然の事実となっているのです。

また、統計局のデータによると県別に共働き家庭の割合を見たとき、割合が高い県の上位は以下の3県という結果が出ています。

  • 福井県:60.0%
  • 山形県:57.9%
  • 富山県:57.1%

全国平均は48.8%となっているので、上位3県の地域では共働き家庭が普通ともいえますね。ちなみに首都圏である東京都の共働き家庭は、平均に近い49.1%という割合でした。
参照:平成29年就業構造基本調査 結果の概要|統計局
 

なぜ共働きが増えたのか?

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共働きの世帯・夫婦の割合が専業主婦家庭を大きく上回り、大幅に増えた理由は、日本の制度や社会の意識の変化が大きく関わっています。ここでは共働き世帯・夫婦が増えた理由について深堀していきます。
 

女性の大学進学率アップ

共働きが増えた背景には、女性の大学進学率アップに伴う雇用形態の変化が大きく関わっていると推測されます。内閣府男女共同参画局の「男女共同参画白書(概要版)平成30年版」の【教育をめぐる状況】によると、もともとの男性と女性の大学進学率にはおよそ3倍以上の差があり、女性の進学率の低さが目立ちました。

しかし、平成29年度の大学(学部)への進学率を見ると、

  • 男性:55.9%
  • 女性:49.1%

となっており、男女の進学率に大きな差はありません。また、上記の進学率は大学のみの割合なので、短期大学(本科)の進学率も合わせると、女性の大学等進学率は57.7%になり、この数字から「男性同等にキャリアを積みたい」と考える女性は多いと推測されます。
参照:男女共同参画白書(概要版)平成30年版|内閣府男女共同参画局 第5章 教育・研究における男女共同参画
 

性別役割分担意識の変化

共働きが増えた理由として、性別役割分担意識の変化も挙げられます。性別役割分担意識とは、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方のこと。この考え方に反対する男女の割合は年々増加傾向にあり、平成28年になると賛成の割合を上回るというデータもあるほど、世間は女性が働くことに前向きな傾向があります。

性別役割分担意識の変化と共に、今後共働きの割合は増え続けていくでしょう。
 

世帯所得の減少

世帯所得の減少も、共働きが増えた理由です。バブル崩壊や国の税金制度の変化などが大きく影響し、世帯の年収は年々下がっています。減った分の所得を補うためには、妻が働くことが最善策と考えられます。そのため、共働きが増えるのは自然な流れともいえますね。
 

女性も働きやすい環境が整った

1985年に男女雇用機会均等法が定められ、2007年にはさらなる改正がプラスされました。この流れにより、男女差別がなくなったり、女性労働者に対する待遇がよくなったりなど、女性が生き生きと働ける職場が増えたことも共働きが増えた要因と考えられます。
 

なぜ日本はこれまで共働きが少なかったのか?

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これまでの日本で共働きの割合が少なかった理由としては、以下の通り先ほど挙げた共働きが増えた理由と深くかかわっていると考えられます。

  • 性別役割分担意識が浸透していた
  • 夫の給料だけで生活できる年収が受け取れていた
  • 女性が働ける環境が少なかった
  • ワーク・ライフ・バランスが取れない環境

やはり、共働きできる環境ではなかったことが、日本で共働きが少なかった大きな理由であると推測されます。また、女性のワーク・ライフ・バランスの悪さも要因のひとつでしょう。男性の家事・育児に関わる時間の割合は、平成28年においてもワーク・ライフ・バランスの先進国に比べると水準が低いです。

そのため、過去の日本は女性が「仕事をしたい」と思えない環境にあったと推測されます。しかし、そのような環境があったからこそ女性も働きやすくする動きがあり、共働きが増え続ける現代があるともいえます。
 

共働きでうまく生活を成り立たせるためのヒント

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共働きの割合が増え続けた背景には、共働きでうまく生活を成り立たせる夫婦の努力も大きなポイントになっていると考えられます。最後に、共働きでうまく生活を成り立たせるヒントを紹介します。
 

家計の管理や分担の割合

家計の管理や分担の割合を考える場合、さまざまな問題が浮かんできますよね。

  • 財布を夫婦で分ける?分けない?
  • 夫婦それぞれのお金の管理は?
  • 家賃や光熱費の負担の割合はどうする?

上記のような問題は、夫婦の収入の額によって大きく変わってきます。一般的に収入が多い夫の給料で家計の大部分を負担する家庭が多いかと思います。しかし、総務省統計局の「家計調査報告2018年」によると、二人以上の世帯の平均支出額は246,399円といったデータがあります。
参照:家計調査報告(二人以上の世帯)-2018年(平成30年)12月分,10~12月期平均及び2018年平均-

支出額を数字で見てみると、夫の給料のみで賄うのは難しい家庭もあるでしょう。また、「自分の給料だけで賄うのは厳しいから分散できたらな…」という夫側の意見もあるかもしれません。共働きを続けていく上で、夫婦二人ともが納得する家計の分担を決めることは重要です。家庭の収入と支出をしっかり把握した上で、夫婦で話し合ってみてください。
 

家事の分担の割合

家事の分担の割合も、共働きを続ける上で重要なポイントになってきます。現代の日本では、男女共同参画白書のデータにもあるように、世界的に見ても男性が家事・育児に携わる時間は非常に少ないことが明らかになっています。夫婦ともに正社員で働いている共働き家庭でも、女性のほうが家事を負担しているケースは少なくありません。

しかし、それでは妻側の不満や疲労が溜まっていき、共働きを続けることはおろか、夫婦の関係にヒビが入る事態に発展する可能性もあります。家計と家事の分担をしっかり夫婦で話し合うことが、共働きでうまく生活を成り立たせるための重要なポイントとなるのです。
 

まとめ

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共働き家庭・夫婦の割合は年々増え続けています。その背景には女性が働きやすい環境が整いつつある現状や女性が働くことに対する社会の意識の変化があります。共働きを続けていくためには、夫婦の協力は必要不可欠です。自分の家庭に合った家計や家事の分担を夫婦でしっかり話し合ってみてくださいね。