子供のいる共働き夫婦の場合、仕事と家事の他に子育てもしなければなりません。子供の存在が働く意欲に繋がっているという良い点もあるでしょう。他方、毎日疲れが残ったままギリギリの状態で生活し、仕事にも育児にも集中できない、などという悪循環になっている場合もあるかもしれません。今回は、共働き夫婦が子育てと両立できるポイントについてお伝えします。
 

共働きで子育てをすることが大変な理由3つ

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夫婦が共働きで子育てすることはとても大変です。それは、以下の理由が挙げられます。
 

夫婦共に、仕事と責任がある

仕事には責任が伴います。例えばアルバイトのような非正規雇用社員でも、会社のルールに従って仕事をしなければならないからです。子供が熱を出し、看病のために徹夜したとしても翌日仕事を休むことはできません。さらに正社員の場合は会社から任されている業務も多く、また、それをやり遂げる必要があります。こうした状況の中、子育てがあるから、といって仕事を途中で放棄することはできないのです。
 

子供がいることによる時間の制約がある

子供のお世話は、子供が小さければ小さいほど手間や時間がかかります。特に保育園への送り迎えや食事、トイレ、着替えなど自分ひとりでできることが少ないため、大人がしなければならないからです。子供がいないときは仕事の拘束時間以外は自由に過ごすことができますが、子供がいる場合自由な時間がほとんどなくなってしまいます。家に帰って子供を寝かしつけ、家事が終わる頃には自身の就寝時間となってしまうため、仕事の続きをすることも難しいのです。
 

ワンオペの時間ができてしまう

子供が保育園や小学生で小さい場合、子供を自宅で一人にすることができません。この場合、保育園や学童保育に預けた子供を迎えに行く必要があります。迎えの時間は基本的には夕方18時から19時くらいでしょうか。夫婦の片方が時短制度を利用する場合が多く、他方はフルタイムのため、ひとりですべて子供の面倒をみるといういわゆるワンオペ育児の時間ができてしまうのです。子供に食事と入浴をさせ、学校の宿題を見て、明日の準備をするなど、子供が複数の場合かなり対応が大変になることが予想できます。
 

共働きの父親が子育てに参加するコツ

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以上からみて分かるように、共働き夫婦の場合、子育てを一人で担うのはとても辛いのです。現代社会においては、女性に子育てをすべて任せる男性も多いことから、男性側も子育てに参加していくことが重要となります。女性にすべて任せてしまうと、女性側に負担が重くなってしまい、結局仕事を続けられなくなる、体調を崩してしまう、などといった問題が発生するリスクが高まるからです。
 

意識を変える

仕事はつらくても家族のために働いている、と意識しているのは、男性だけではありません。フルタイムで働く女性にとっても、家族のために働いている人は多いのです。こうしたことから、夫婦どちらも仕事がある、自分だけが働いているわけではないことを男性側が理解する必要があります。女性はパート・アルバイトなどで得られる収入は少ないかもしれません。しかし、それはそもそも子育てのために働く時間が少ない、正社員に比べて制約を少なくしている結果かもしれません。こうしたことから、収入面で判断せず、夫婦共同で子育てプロジェクトに参加しているという風に意識を変える必要があるのです。
 

独身ではないことを理解する

女性側は子供を生むことから始まり、メインでお世話をするため、子供がいるためにできないことが多くなります。しかし、男性の場合、妻に子供の面倒をみてもらうことで子供がいないときと同じ働き方や過ごし方ができるのです。しかし、同じように過ごせば、パートナーの女性側からは不満が高まり、夫婦円満状態が崩れてしまうリスクがあります。

こうしたことから、男性側も子供がいれば意識を変えることが必要です。具体的には、遅くまで働くのを避けること、飲み歩いて帰宅時間が遅くならないようにすること、朝まで飲む生活から卒業すること、など心がけていくことをおすすめします。
 

育児休業の取得を検討する

男性側も積極的に育児休業を取得するよう推奨されるようになりました。特に生まれて1ヶ月になるまでと、その後3ヶ月くらいまではかなり子育てに手がかかります。女性側は出産後、身体が回復していないにもかかわらず、乳児は寝ない、泣き続ける、昼夜問わない生活パターンになっているからです。こうした時期に男性側が育児休業を取り、子育てに関わっていくことで、父親としての自覚が芽生え、その後の子育ても積極的になれるというメリットもあります。
 

職場で育児に理解のある人を見つける

男性の育児休業については、社内で反発があるなど社会問題として挙げられてきています。女性がメインで育児をするのではなく夫婦で共同して行うという意識改革が、父親だけでなく、その周囲の男性もできていないからです。そのため、男性側が育児のために休暇を取ることが難しい場合もあります。他方、男性においてもイクメンなどの言葉があるように、積極的に子育てに関わっている人も増えてきています。こうした育児に理解がある人を職場でみつけることができれば、育児と仕事の両立もしやすくなるでしょう。
 

保育園・幼稚園の送りもしくは迎えのどちらかに参加する

育児に父親不在、という状況が当たり前の時代は終わりに近づいています。子育ては夫婦で共同して行うものです。フルタイムでなかなか子育てに関われないという場合、保育園や幼稚園の送り迎えのどちらかを父親が担うのがおすすめです。登下校中に子供と会話ができますので、コミュニケーションを必ずとることができます。
 

パパ友を作る

ママ友と同じように男性側もパパとしての友人を作ることをおすすめします。父親としての悩みを相談することができますよ。
 

保育園・幼稚園の行事に積極的に参加する

保育園や幼稚園の行事に参加すると、子供との共通の話題ができて会話がはずみます。さらに、子育てに父親不在という状況を多少なりとも改善することができるのです。近年は、積極的に行事に参加する父親も増えてきていますので、浮くことはないでしょう。
 

夫婦でのコミュニケーション・話し合いの時間を定期的に設ける

子供について夫婦できちんと情報共有しておくこともおすすめです。夫婦間のコミュニケーションになりますし、子育て分担の話し合いにもなります。
 

共働きの母親が子育てに参加するコツ

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共働きの子育てについて、母親である女性側も苦しまないコツがあります。
 

意識を変える

女性が子育てのメインを担っているという責任感から、辛くても無理をしてしまったり、子供に問題が発生したときに自分だけで背負い込んだりしてしまいます。しかし、子供は自分だけではなく夫の子供でもあります。辛ければ頼ればいいのです。自分だけが頑張る必要はありません。
 

育児休業の取得を検討する

産前産後休暇の後、育児休業を取得することができます。仕事に穴をあけたくないという理由で早期に職場復帰しようとしてしまいがちですが、身体も回復していない、子育ても辛い、そのような中で仕事を再開すると、無理がたたってしまうこともあります。育児休業の制度がありますので、このような休暇を利用して子育てと仕事の両立のための土台作りをしていくことをおすすめします。
 

子供がいる友人やママ友と連絡を取ると、情報収集に繋がる

子供がいると悩みはつきませんが、同じように悩んでいるママも多いのです。だからこそママ友を作り、悩みや情報を共有していきましょう。ママ友との人間関係の煩わしさがある場合もありますが、やはり同じ立場の友人は心強いです。ママ友がいない場合は、同じ立場のブログを読んで参考にするという方法もあります。
 

1人の時間を積極的に作る

子育てをしていると、子供との時間がほとんどで一人の時間がありません。しかし、1日のうち、1週間で1時間でも自由になる時間があると息抜きになります。意識的に時間を作って過ごすことをおすすめします。
 

パートナーをうまく子育てに巻き込む、積極的に任せる

パートナーも同じ子供の親です。パートナーに1日面倒をみてもらって外出するなど、積極的に子育てをしてもらうとよいでしょう。寝かしつけを頼めば、夜のひとときでも自分の時間を持てるようになります。
 

頼れるものには頼っていい

両親や夫の義両親は、子供にとって祖父母となり、安心できる存在です。子育てで辛いときなどには、両親など頼れる人に頼るようにしましょう。特に仕事で子供を迎えに行けないときに代わりに行ってもらう、休日の数時間だけ子供の面倒をみてもらう、というだけでも一時的に子育てから解放されるからです。
 

お金で解決できることはお金で解決してもいい

ベビーシッター、家事代行、ネットスーパー、便利家電、スーパーの惣菜、ときには外食など、お金で解決できる点はお金で解決してしまう方法もあります。共働きの場合、収入に比較的余裕がある場合が多いでしょうから、手間がかからない方法でうまくつらい子育てを乗り切りましょう。
 

子供と一緒に朝型生活になる

一人の時間がほしいと思うと、どうしても子供が寝たあと、夜中まで起きてしまいがちです。しかし、子供は休日でも朝早く起きがちで、寝不足などという場合もあるでしょう。こうしたとき、子供と同じく朝型にしてしまい、朝の自由な時間を過ごすという方法もあります。
 

まとめ

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共働き夫婦の子育ては、母親だけでなく、双方の仕事です。いわば夫婦の共同プロジェクトと捉えるのがよいのではないでしょうか。そして、夫婦両方が子育てに積極的に参画するような仕組みを作っていくことをおすすめします。