女性が仕事でバリバリ活躍している現代では、もはや育児は女性だけの仕事ではなくなっています。男性も育児に参加しやすい環境整備のため、男性の育休(育児休業)取得を推進している企業が増えており、育休取得率も年々上昇傾向。

しかし、「収入面が不安」「他の社員に迷惑がかかりそう」という理由で、なかなか育休を取得したいと言えない男性も多いようです。本記事では、男性の育児休業取得のメリットや、収入面の不安を取り除く経済的支援について解説します!

 

育児休暇は男性も取れる

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育児・介護休業法で「子が1歳に達するまでの間(子が1歳を超えても休業が必要と認められる一定の場合には、子が最長2歳に達するまで)、育児休業をすることができる」と定められている通り、育休(育児休暇)は性別を問わず取ることができます。

 

男性が育児休暇を取る場合の条件

育児休暇を取得する条件は、男女問わずこのように定められています。

  • 原則として1歳未満の子どもを育てている
  • 日々雇用される者ではない(日雇い労働者ではない)
  • 同一事業主に引き続き1年以上雇用されている
  • 1週間の所定労働日数が3日以上である
  • 申出の日から1年以内に雇用契約が終了することがない(※1歳6か月までの育児休業の場合は6か月以内)

この条件を満たしていれば、男性でも女性でも育休を取得できることが国の法律によって定められているのです。

 

男性の育児休暇の取得期間

育児休暇の期間は、原則として産後1年と定められています。女性の場合は産休(産前・産後休業)があるため「産後休業が終わった57日目」から1年間となりますが、男性の場合は「子どもが産まれた日」から起算するため「子どもが1歳になる誕生日の前日まで」となります。

ただし、1年間を過ぎても下記の場合は育児休業の延長が認められます。

  • 保育所に入所できなく、かつ休業の必要性が認められる場合・・・1年6ヵ月まで延長
  • 1年6ヵ月の時点で上記と同様の場合・・・2年まで延長

 

男性の育児休暇中、給与はどうなる?

育児休業中の収入面が気になると思いますが、簡潔に言うと、育休中に会社から給与は支払われません。その代わり、雇用保険制度のひとつである「育児休業給付金」を取得することができます。

詳しい内容は後述しますが、育休取得前の給与から50~67%が支給額となります。ただし、育児休業給付金の計算に賞与は含まれていないため、賞与支給月に育休を取得している場合は会社から受け取れます。

 

男性が育児休暇を取得するメリット

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厚生労働省の調べによると、女性の育児休業取得率は2007年から80%以上なのに対し、男性の育休取得率は2018年で6.16%。2016年は3.16%、2017年は5.14%だったため年々上昇傾向にありますが、男女の雇用均等や働き方改革が叫ばれているのにも関わらず、まだまだ男性の育休取得の割合は低いことが問題となっています。

デメリットばかりが取りざたされていて、男性の育児休暇取得についてのメリットがあまり知られていないことが原因なのかもしれません。男性が育休を取得することで、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。
 

【プライベート】子どもの成長を間近で見ることができる

誕生から1歳になるまでの1年間、子どもはめまぐるしいスピードで成長します。朝早く家を出て夜遅く帰宅するという生活リズムだと、子どもの成長をなかなか見ることができず、「知らないうちに子どもがお座りできたり立てるようになったりしていた」なんてことも。

しかし、育児休暇を取得することで朝から晩まで子どもと一緒に過ごすことができるようになり、子どもの成長をじっくりと楽しむことができるのです。
 

【プライベート】家族の絆が強くなる

小さい頃から育児に積極的に関わることで、母親の負担も減りますし、父親としての自覚も強くなります。その結果、子どもの成長に伴って家族の絆も強くなり、家族との関係がうまくいくようになります。ママのパパに対する信頼感も強くなるでしょう。
 

【仕事】自分のキャリアプランを冷静に考え直すことができる

これまでは猪突猛進で仕事に励んできた男性も、子どもや家庭という守るものができたことにより、これからのキャリアプランを練り直すきっかけになります。育休期間中「今後この会社でどのようにキャリアアップしていきたいか」を冷静に考えることで、復職した後に自分がやるべきことも定まるはずです。
 

【仕事】資格やスキル習得のための勉強ができる

子どもが寝ている間や、ママが子どもを見ている間、自分の勉強の時間を確保することができます。働いているとなかなか学習時間を確保できなかった人も、育児休暇という期間で資格やスキル取得のための勉強時間を取ることができるようになるでしょう。
 

【事業主】助成金を取得できる

育児休業を取得する男性だけでなく、事業主にもメリットがあります。それが、厚生労働省からの「両立支援等助成金」の交付。

男性は会社でも重要な役職や責任を担っていることが多く、育休で1年間いなくなってしまうと会社にとっても負担が大きいですが、男性が育休を取得しても助成金が交付されることで会社の負担を少なくしてくれます。男性の育児休暇取得のための両立支援等助成金には「出生時両立支援コース」というものがあり、育休期間や企業規模によって金額が異なります。

 

育児休暇中の経済的支援

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育児休業中は、基本的には会社からの給与支給はありません。(企業によって制度を設けている場合もあります)

そのため、家計を担っている男性が育児休暇を取得することで収入がなくなってしまうのではないかと不安になってしまいますが、実は国によって定められている経済的支援があるので心配はいりません。育児には相当なお金がかかるので、これらの経済的支援を知っておくと安心ですね。

 

育児休業給付

先述の通り、会社に雇用されている人は「育児休業給付」(育休手当)を受け取ることができます。これは、育児休暇取得後に同一の職場へ復職することを前提としています。

男性であれば、子どもが産まれた日から1歳の誕生日前日までが支給対象となりますが、1歳になる前に復職した場合は復職日の前日までを対象期間とします。

育児休業給付金の計算方法は、育休開始日からの日数で異なります。

  • 180日まで・・・休業開始時賃金日額×日数×67%
  • それ以降・・・休業開始時賃金日額×日数×50%

この「賃金」には、ボーナス(賞与)は含みませんが、通勤手当などの諸手当は含まれて計算されます。

 

社会保険料の免除

育児休業期間中は、健康保険や厚生年金などの社会保険料も免除されます。対象期間は、育児休業の開始月から終了日の前月まで。

社会保険料は毎月、約13.6%が給与から差し引かれているため、それが免除されることは家計にとっても嬉しいですね。

 

まとめ

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男性の育児休業取得率は現状では低水準ですが、取得希望者は年々増えているそうです。

まだまだ知られていない自分自身にも家族にもメリットのある、男性の育児休暇取得。国によって定められた経済的支援もあるため、家計に大きな負担なく取得することができるのも嬉しいですね。

健やかな子どもの成長を間近で見られる育児休業を取得して、夫婦で育児を楽しんでください。