子どもを産んでも仕事を続けたいと考えているママは、安い利用料金で子どもを預けられる認可保育園に入園させたいと思いますよね。そこで問題となるのが保活の開始時期。
本記事では、認可保育園入園を目指すママがいつから保活を始めるべきなのか解説します。
保活の考え方
まずは保活について確認しましょう。
保活とは?
「保活」とは、子どもを保育園に入園させるために親が行う一連の活動のことを言います。保活の内容は情報収集・保育園見学・申し込みなどの手続きなどで、就業や介護などのために子どもを保育園に預けることを目的としています。保活は、特に認可保育園に預ける場合を指し、毎年4月の入園に向けて一年かけて保活に取り組む家庭が多いです。
しかし、時間をかけて保活をしても、首都圏などではまだまだ保育園が足りずに待機児童が多いということが問題視されています。
保活のステップ
具体的な保活のステップは、下記の進め方になります。
- 情報収集
- 各園の見学
- 希望する保育園の絞り込み
- 申込書類の用意
- 1次募集の申し込み
- 結果発表
- (落ちた場合は2次募集の申し込みと結果発表)
- 入園準備
- 入園
後述しますが、0歳児で入園させたい場合は出産前から保活を始めなければいけない場合もあるので、出産や復職のタイミングも考慮してスケジュールを組みましょう。
保活に必要なもの
就労のために保育園に預ける必要がある場合は、働いていることを証明する書類が必要となります。
- 就労証明書:書面は市役所や保育園でもらうことができ、就業先に書いてもらう必要がある
- 復職証明書:認可外保育園やベビーシッターなどを利用してすでに復職している場合は、就業先に復職証明書を書いてもらう
- 内定通知書:まだ就業を始めていないが内定している場合は、就業先から発行される内定通知書を提出する必要がある
就業以外の理由で保育園を利用する必要がある場合も、保育の必要性を証明する書類の提出が必須となります。
- 求職中の場合:ハローワークカードなど
- 保護者に病気や障害がある場合:診断書、障がい者手帳の写しなど
- 保護者が介護や看護をしている場合:被介護者の診断書、介護状態がわかる書類など
- 保護者が就学している場合:就学証明書など
- 産前や産後:母子手帳の写しなど
この他にも保育園申し込みの際に提出しなければいけない書類はありますが、自治体によって異なります。入園申込書や支給認定申請書、家庭状況書、児童状況書などがありますが、自治体によって書面が異なるため自治体をまたいで申し込みをする場合は注意してくださいね。
保活の注意点
次は、保活を進めるにあたって注意すべきポイントを確認しましょう。
認可保育園以外も検討しておく
競争率の高い認可保育園に落ちてしまうと、復職が延期してしまうことも考えられます。そのため、落ちてしまったときに備えて、認可外保育園(認証保育園)や認定こども園などの情報収集も忘れないようにしておきましょう。
家庭の点数を計算しておく
家庭状況によって保育の必要性が認められますが、どのようにして決められるかというと、各家庭の状況を点数化して点数が高い家庭から優先的に入園することができます。どうしても認可保育園に預けたい場合は、現在の点数を計算しておき、足りなさそうだったら勤務時間を増やしたり一時保育を利用したりして加点することを検討しましょう。
保育園見学は必ず!
「自宅から近いから」「通勤途中にあるから」という理由だけで、充分に見学をしないで保育園を決めてしまうと、入園後のギャップに悩まされてしまって再び保活をしなければいけなくなってしまいます。そのため、保育園の見学は怠らずにしっかりと行いましょう。園によって特徴も異なるため、チェックリストなどを事前に作成して絶対に譲れない条件を照らし合わせることもおすすめです。
保活のスケジュール
最後に、保活を始めるスケジュールを確認してみましょう。
いつから始める?
自治体によって異なりますが、4月から認可保育園に入園させる場合、前年の10月~12月に募集を行うことが多いです。つまり、保活を開始する時期はそれより前。通園できるエリアに複数の認可保育園がある場合や、認可外保育園なども見学したいと考えている場合は、情報収集や説明会などで多くの時間を要するため、時間に余裕を持って4月あたりから保活を開始すると良いでしょう。
0歳で預けたい
0歳児で保育園に預ける場合、下のクラスからの持ちあがりの園児がいないため、比較的入りやすいと言われています。しかし、生後6ヵ月未満は預けることができない認可保育園も多いため、4月の時点で生後6カ月に達していない場合は入園できなくなってしまいます。
4月の時点で生後6ヵ月を過ぎていれば入園できますが、保活を開始するのは妊娠中になるでしょう。大きなお腹を抱えて情報収集をしたり、生まれたばかりの赤ちゃんを連れて見学や説明会に行ったりすることは難しいため、出産前後の1~2ヵ月は保活をお休みしなければいけないと考慮し、比較的動きやすい妊娠8ヵ月あたりからの保活開始を検討してくださいね。
1歳で預けたい
1歳児クラスは、0歳児クラスからの持ちあがりの園児たちがいるため空いている枠が少ないことが特徴です。そのため、1歳児クラスになると急に競争率が高くなり、0歳児のうちにどれだけ点数を稼いでおけるかがポイントになります。
住んでいる自治体の1歳児に待機児童が多い場合や、希望する保育園の1歳児クラスの空き定員が少ない場合は、早めから点数を稼ぐことがおすすめ。点数を加点するためには、一時保育やベビーシッターなどを利用して早めに復職する、親の時間が取れるときだけでも子どもを預けて短時間でも仕事を始めるなど、対策が必要になります。それらの保活も含めて考えると、1歳で4月入園を希望する場合は妊娠中から情報収集を始めても早くはありません。
2歳で預けたい
2歳児クラスも競争率が高いことで知られています。下からの持ちあがりの子どもが多いことと、園児6人つき保育士1人を配置しなければいけないため、募集定員の枠が少ないためです。育休を終えて復職を考え始めるママが多くなるという条件も重なるため、2歳児クラスからの入園を希望する場合も早めの保活開始がおすすめ。
そのため、入園の1年以上前から情報収集を始めると良いでしょう。激戦区の場合は前述の通り加点対策も必要となるため、そのスケジュールも考慮してくださいね。
3歳で預けたい
3歳児クラスは保育士1人に対して園児20人までなので、定員の枠が多くなり比較的入園しやすくなります。しかし、3歳児からは認可保育園の保育料が無償化となるため、入園希望者が少なくなるということはありません。そのため、申し込みができる10月に備え、4月~5月あたりからは情報収集を始めたいところ。他の年齢のクラスを同じようにエリア内に複数の保育園がある場合は見学や説明会にも時間がかかることに注意してくださいね。
まとめ
子どもを安心して預けられる認可保育園を見つけて、無事に仕事に復帰するためには、早めの保活開始がポイントとなります。首都圏などの待機児童が多い地域は申し込んですぐに入園できるということはないため、早めに情報収集や対策を行っておかなければいけませんね。仕事を始めたり復帰したりしたい場合は、早めにスケジュールを立てて保活に臨みましょう。