産休手当とは

産休手当とは

「ママになっても働き続けたい!」という女性に欠かせない制度が、産休手当。しかし、「産休手当って何?」「産休手当ってどうしたらもらえるの?」という女性は多いです。

そんな女性たちのために、子どもを産む際に知っておきたい産休手当について、全国健康保険協会の「出産で会社を休んだとき」から、産休手当についてわかりやすくまとめました。

参考サイト:https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat315/sb3090/r148

まずは、産休手当の内容や申請について説明していきます。

産休手当の正式名称は「出産手当金」といいます。出産日(出産が予定日より遅れたときは出産予定日)以前42日(2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠した場合は98日)から、出産日翌日以降56日までの間に産休を取得した女性が受け取れる手当のことです。給料のおよそ3分の2にあたる金額が、健康保険から給付されます。

勤務先の健康保険に加入していれば、正社員や契約社員、パートといった雇用形態に関係なく誰でも受け取れます。
 

申請条件

産休手当の申請条件は、以下の通りです。

  • 勤務先で健康保険に加入している女性
  • 妊娠4か月(85日)以降の出産
  • 産休中は無給

産休手当は、基本的に出産するために休んでいる間、給料がもらえなくなるママのための制度です。そのため、産休中は会社から給料が支払われないことが条件に含まれています。

ただし、基本は「給料が支払われないこと」とあるだけで、産休中に給料や手当が会社から支給される人でも出産手当をもらうことは可能です。その場合は、会社から支払われた金額分は減額されます。

また、出産を機に退職する場合は、申請条件が変わってきます。

  • 健康保険の加入期間が継続して1年以上ある
  • 出産日または出産予定日から42日(2人以上の赤ちゃんを同時に妊娠した場合は98日)以内に退職している
  • 退職日に働いていない

上記の条件を満たしていれば、退職した人でも産休手当を申請・受給できます。

このとき注意したい条件が「退職日に働いていない」というもの。この条件をクリアできずに産休手当を受給できない女性が多いため、「妊娠・出産で退職しよう」と考えている人はこの申請条件をしっかり覚えておきましょう。
 

申請方法

産休手当の申請方法の注意点としては、「申請期間内に手続きを忘れずに行うこと」です。申請期間をチェックした上で、手続きを行っていきましょう。

1. 産休前にすること
・勤務先で産休手当を受け取れる条件を満たしているか確認する
・勤務先の健康保険担当窓口から、「健康保険出産手当金支給申請書」を受け取る

2. 出産入院時にすること
・産休前にもらった「健康保険出産手当金支給申請書」の出産の証明欄に医師に記載してもらう

3. 産休明け(産後56日過ぎてから)にすること
・「健康保険出産手当金支給申請書」の必要事項を記入したら、勤務先に出す

上記の方法で産休手当を手続きし、申請するとおよそ2週間から2ヶ月後に手当金が振り込まれます。出産手当金を全額受け取るための申請期間は、「出産後56日以後、産休が開始した日から2年以内」です。

産後しばらくは「産休手当申請するの忘れてた!」となっても、申請期間が過ぎていなければ全額受け取れます。産休手当申請を慌てる必要はありませんが、申請期間を過ぎないようにだけ注意してください。
 

産休手当の計算方法

iStock-636510096

産休手当は、最初に「産休手当の対象期間」「1日当たりの金額」を確認してから計算します。

「産休手当の対象期間」 は、「出産日前42日~(双子など2人以上同時出産の場合は98日~)出産の翌日以降56日までの会社を休んでいた期間」です。

この「出産日」は、出産予定日より早まった場合と、遅くなった場合で違ってきます。

  • 出産予定日より早く子どもが産まれた人 ⇒ 出産予定日
  • 出産予定日当日、または予定日より遅れて子どもが産まれた人 ⇒ 出産した日

上記のように設定されているため、「出産日」を間違えないように注意してください。

「1日当たりの金額」 は、以下の計算式で確認します。

【産休手当支給開始日前の12か月間の標準報酬月額を平均した金額】÷30日×【2/3】

たとえば、産休手当支給開始日前の12か月間の標準報酬月額平均が20万円だった場合、「200000÷30×2/3=4,444」となり、1日当たりの金額は4,444円になります。

この計算で使う「標準報酬月額」とは、会社の給料などに応じて健康保険が設定している金額のことです。基本給や通勤手当など、個人に支給されている給与の総額に基づき計算されているものです。自分で計算するより、健康保険組合に問い合わせたほうが正しい金額がわかるので、直接問い合わせてみてください。

「手当の対象期間」と「1日当たりの金額」を確認後、それぞれを掛け算すれば産休手当が計算できます。

  • 予定日より早く子どもが産まれた人の計算式
    【対象期間(42日+56日)】×【1日当たりの金額】

  • 予定当日、または予定日より遅れて子どもが産まれた人の計算式
    【対象期間(42日+出産予定日から出産日までの日数+56日)】×【1日当たりの金額】

双子など2人以上同時出産の人は、42日のところを98日に変えて計算してみてください。また、産休手当は産んだ人数分もらえるので、双子なら「×2」、三つ子なら「×3」と、人数分掛け算もしましょう。

産休手当でもらえる額を計算してみると、予想以上にまとまった金額がもらえることがわかりますね。
 

産休手当の期間と延長について

iStock-1171425909

期間

最後に、産休手当の期間と延長について説明します。

産休手当の期間は、先ほどの産休手当の計算方法の中にある「対象期間」が該当します。出産日以前の産前休業期間と、出産日以降の産後休業期間を合わせた日数です。

つまり、

  • 出産予定日より早く産んだママ:98日(双子など2人以上同時出産のママは154日)
  • 出産予定日当日、または予定日より遅れて産んだママ:98日(双子など2人以上同時出産のママは154日)+出産予定日から出産日までの日数

といった日数が産休手当の期間になります。
 

延長について

産休手当の延長は、基本的にできません。できるとしたら、出産予定日より遅れて産んだ場合の、「出産予定日から出産日までの日数」の分だけです。

産休手当は、出産の際に会社を休む期間を保証するための制度で、産前・産後の対象期間がはっきり決まっています。そのため、「出産が予定日より遅れた」という理由以外に延長する術はないと理解しておきましょう。

延長を考えるなら、育児休暇のほうを検討してみてください。育児休暇も基本的に1年と設定されていますが、条件をクリアすれば延長が可能です。
 

まとめ

iStock-610243140
産休手当は、勤務先の健康保険に加入していれば、誰でも受け取れる手当です。産休手当を調べて「よくわからない…」という場合は、勤務先や健康保険組合に直接聞いてみることもおすすめです。答えてもらえることが多いですよ。

妊娠中は体のマイナートラブルが起こりやすく、急な入院や出産が早まる可能性もあります。そのことを踏まえて、早めに手続きを確認したり、準備したりしておくと安心できますよ。この記事を参考に出産手当に対する理解を深めて、妊娠・出産に備えてみてくださいね。