子どもの将来のための学資保険は、保険料の支払い期間が長いこともあり、家計の負担に陥りやすく、解約を検討する家庭は珍しくありません。また、学資保険のメリット・デメリットを考えた場合、「デメリットの方が大きいな…」と感じる人もいるようです。今回は、学資保険の解約についてまとめてみました。
 

学資保険を解約するデメリット

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まずは、学資保険を解約するデメリットについて解説します。
 

解約時期によって元本割れの可能性がある

元本割れは、学資保険を解約するデメリットの中でも見逃せません。学資保険を解約すると、「解約返戻金(かいやくへんれいきん)」が返ってきます。保険を解約する場合の元本割れは、解約するまで払い続けた保険料の総額よりその解約返戻金が少ない状態を指します。学資保険を契約していた期間が短い人ほど、元本割れの可能性は高く、損する場合があるのです。
 

再加入できない可能性がある

学資保険は、加入条件に年齢が関わってくるため、再加入できない可能性があることもデメリットとしてあげられます。学資保険を契約する際の年齢は保険会社によって異なり、小学校高学年でも加入できるものから0~3歳の間しか加入できないものまでさまざまです。

「この学資保険に絶対加入したい」と思っても、年齢制限に引っかかれば加入できません。望みの学資保険に加入できなかった場合、または再加入できても損する可能性があるので、「これならあの学資保険を解約しなければよかった…」と後悔する場合があります。
 

万が一の場合の保障が受けられなくなる

万が一の保障が受けられなくなることも、学資保険を解約するデメリットです。学資保険には、子どもの学費を貯蓄する目的と共に、万が一の場合の保障がついているものがほとんどです。

契約者が亡くなってしまった場合、

  • 保険料の払い込み免除
  • 満期金や祝金の受け取り

ができるようになっている保障は、万が一の事態に役立つもの。

契約者が亡くなって家庭の収入が減ってしまっても、子どもの学費の確保は確実にできる仕組みになっています。学資保険を解約すればこの保障もなくなるので、十分な子どもの学費を準備できなくなる可能性があります。
 

学資保険の解約を回避する方法〜解約理由別

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学資保険の解約は、できるなら回避した方が子どもの将来のためになるはずです。ここで、学資保険の解約を回避する方法を理由別に紹介するので、参考にしてみてください。
 

支払えなくなった

学資保険の保険料が支払えなくなった場合、以下のような方法を使えば解約を回避できる可能性があります。

  • 「契約者貸付制度」を利用
    返戻金の一定範囲内でお金を借りられる制度。一時的に保険料が払えない状況に陥った場合に有効な制度です。貸付金額が返戻金の額を超えると保険の契約がなくなるので、注意が必要です。

  • 保険を一部解約する
    学資保険を部分的に解約すると、保険料を減らすことができます。保険料の負担が少なくなったら払い続けられる場合は、この方法がおすすめです。結果的に受け取れる金額は減りますが、無理なく保険を継続でき、一定の学費を子どもに用意できるメリットは大きいでしょう。

  • 払い済み保険にする
    加入している学資保険によっては、払い済み保険に変えることも可能です。払い済みにすれば、保険料が不要になるので、払えない状況の人でも解約は回避できます。返戻金は払い込んでいた保険料を元に算出され、定めた満期時に受け取ることになります。「返戻金を今すぐ受け取りたい」という事情がない場合は、検討してみてください。

上記のように、家庭の事情で学資保険が支払えなくなった場合でも、回避できる制度や方法はあります。解約する前に、保険会社に相談してみることをおすすめします。
 

加入したばかりだが、解約したくなった

加入したばかりで解約したくなったという場合は、今解約して受け取れる解約返戻金の額と返戻率を確認してみてください。加入してすぐなら、受け取れるお金は少なく、損してしまう可能性が高いです。どうしても解約したい場合でも、返戻率が100%を超えるタイミングのほうが損失を抑えられます。

保険料を払えないわけではなく、ただ解約したくなった場合は、保険会社に相談してからでも遅くはありません。話を聞いてみると、「解約しないほうがいいな」と思える場合もあるので、保険会社とよく話し合ってみましょう。
 

メリットを感じなくなったので解約したい

「加入した後で利益より負担のほうが大きいとわかった」「満期になっても十分な金額が受け取れないなんて…」などといった理由で、メリットを感じなくなって解約したい場合も、まずは今の時点での解約返戻金の額と返戻率を確認してみてください。

メリットを感じなくなったからといってすぐに解約手続きしても、解約返戻金がほとんど受け取れなかったら、デメリットの方が大きいでしょう。ひとまず保険会社の話を聞いて、今解約して本当に大丈夫なのか、よく考えてみてください。
 

離婚をするため親権の兼ね合いで話がこじれる可能性があるため解約したい

離婚が原因で学資保険を解約したい場合は、夫婦でよく話し合うことが重要です。親権の兼ね合いで話がこじれる可能性があるのは、学資保険の契約者と親権をもつ親が異なった場合にリスクがあるからです。契約者に保険を知らぬ間に解約されたり、支払いを途中で止められたりなどといった行為をされる可能性があるため、学資保険の契約者と親権は同じにするべきといわれています。

離婚が原因で学資保険を解約するのを避けたい場合は、契約者を親権をもつ親に変更する、または契約者が親権をもつことを夫婦で合意することが必要です。話がこじれるのを避けるために学資保険を解約するのは、子どものためとは言えませんよね。やはり「子供の将来のため」と意を決して、学資保険を継続できるように夫婦でとことん話し合ってみてください。
 

学資保険の「元本割れ」

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学資保険の解約のデメリットのひとつである元本割れ。ここでは、元本割れについて詳しく説明します。
 

学資保険の元本割れとは

学資保険の元本割れとは、支払った保険料の総額よりも受け取る金額が少ない状態をいいます。元本割れするかしないかは、「返戻率」を確認すればわかります。返戻率が100%を切っている状態だと元本割れです。学資保険を解約するときの元本割れは、解約時の返戻率が100%を下回っている状態ということです。
 

学資保険の解約に当たって元本割れを防ぐための方法

学資保険の解約にあたって、元本割れを防ぐためには返戻率が100%を上回るのを待ちましょう。返戻率は、手元にある保険証券を確認したり、契約した保険会社のお客様サービスに問い合わせたりすると確認できます。学資保険の解約で元本割れを回避したい人は、返戻率を欠かさず確認してください。
 

学資保険の解約方法

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最後に、学資保険の解約方法を説明します。学資保険の解約は、直接手続きするのが基本です。解約は、保険の契約が消えてなくなる重要度の高い手続きのため、電話やインターネット上ではできない場合がほとんど。加入している保険会社の窓口まで出むき、解約手続きを進めます。

学資保険の解約時には、

  • 印鑑
  • 本人確認できる書類
  • 契約している保険証券

などが必要です。

かんぽやJAなど、加入している保険会社や商品によって必要なものは異なってくるので、学資保険を解約する際は、まずは会社に問い合わせましょう。
 

まとめ

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学資保険の解約には、さまざまなデメリットが伴います。そのため、学資保険を解約する際は、解約するメリットとデメリットを比べてみたり、返戻率を調べたりして、検討を重ねた上で決断することをおすすめします。

とはいえ、学資保険を解約すべき理由がある場合は、無理に続けても家庭の負担になってしまいます。夫婦でよく話し合って、家族のためになる道を選んでくださいね。