妊娠・出産を考えている夫婦や、出産したばかりの0歳児を育てている世帯は「これからどのくらい子育て費用がかかるのだろう?」と不安に感じることもありますよね。0歳から始まり、家庭の方針もありますが大学入学の18歳や大学卒業の22歳まで、子どもの教育や学業に関わる出費は続きます。

計画的な子育ての費用のため、学資保険への加入や積立貯金などを検討している方も多いのではないでしょうか。子育てに関わる費用がどのくらいかかるのかを把握して、家計とのバランスを考えてみましょう。
 

子育てにかかる費用、内閣府の発表

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内閣府が2005年(平成17年)3月に発表した「社会全体の子育て費用に関する調査研究報告書」の「5.子ども1人あたりでみた子育て費用」では、子育て費用について内閣府が調査した統計結果が発表されています。主な内容は以下の通りです。

●18歳未満の子ども1人あたりの子育て費用 ※()内は公費と私費の内訳

  • 1997年度:1,657.0千円/年(公費負担802.7千円、私費負担854.3千円)
  • 2002年度:1,727.8千円/年(公費負担895.7千円、私費負担832.1千円)

●年齢別に子ども1人あたりの子育て費用(2002年度)

  • 0~5歳:1,147.7千円/年
  • 6~11歳:1,823.7千円/年
  • 12~14歳:2,121.8千円/年
  • 15~17歳:2,184.1千円/年

●家計における子ども1人あたりの子育て費用の負担状況(2002年度)

  • みかけの家計支出 年間平均:964.0千円/年
  • 実質の私費負担 年間平均:832.1千円/年(実質負担割合は86.3%)

 

子育てにかかる費用の内訳とそれぞれの概算

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2010年(平成22年)に内閣府が行った「インターネットによる子育て費用に関する調査」では、子育て費用は下記のように定義されています。

  • 衣類・服飾雑貨費
  • 食費
  • 生活用品費
  • 医療費
  • 保育費
  • 学校教育費
  • 学校外教育費
  • 学校外活動費
  • 子どもの携帯電話料金
  • おこづかい
  • お祝い行事関係費
  • 子どものための預貯金・保険
  • レジャー・旅行費

同調査によると、主にかかる年間の子育て費用は下記の通りです。

【食費】

  • 未就園児:166,387円
  • 保育所・幼稚園児:224,627円
  • 小学生:278,294円
  • 中学生:356,663円

【学校教育費】

  • 未就園児:なし
  • 保育所・幼稚園児:379,407円(保育費にあたる)
  • 小学生:105,242円
  • 中学生:274,109円

【学校外教育費】

  • 未就園児:15,635円
  • 保育所・幼稚園児:30,784円
  • 小学生:106,089円
  • 中学生:248,556円

私立・公立によって学校教育費は異なりますが、平均してこのような子育て費用がかかります。家計の中でも大きな割合を占める「食費」は子どもが成長するにつれて増加。塾や家庭教師、参考書の購入などの「学校外教育費」も、子どもの成長とともに増加に推移することがわかります。

 

保育園児の子育てにかかる費用

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「インターネットによる子育て費用に関する調査」によると、保育所・幼稚園児の年間子育て費用の総額は1,216,547円。このうちの「保育料」に関しては、保育園の保育料は認可保育園・認可外保育園(認証保育園)によっても異なりますし、認可保育園でも住んでいる自治体・世帯年収・子どもの年齢などによって異なります。

また、3歳児以上は2019年10月から保育料が無償化の対象となっているため、保育所や認定こども園などに通っている3~5歳児は月額利用料が無料となり、副食費や行事費などの費用のみがかかるようになっています。
 

幼稚園児の子育てにかかる費用

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保育園児同様、幼稚園児の年間子育て費用の総額は平均して1,216,547円。幼児教育無償化になったことで対象となる幼稚園も利用料は2019年10月から無料となっていますが、対象となっていない幼稚園でも利用料が月額2.57万円まで無償となります。

また、文部科学省による「平成28年度子供の学習費調査」によると、公立幼稚園の学習費総額は年間23万4千円、私立幼稚園の場合は年間48万2千円という結果になり、公立幼稚園は私立幼稚園の総額の約半額となっています。
 

小学生の子育てにかかる費用

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「インターネットによる子育て費用に関する調査」によると、小学生の年間子育て費用は1,153,541円となっており、保育園児・幼稚園児よりも若干安い傾向にあります。その理由は、義務教育となり保育費の負担がなくなったことが大きいでしょう。

子育て費用のうちで塾や習い事などの学校外教育費が占める割合は、小学1年生では6.1%ですが、小学6年生では15.0%となっており、学年が上がるごとに学校外教育費を多くかける家庭が増えています。また、「平成28年度子供の学習費調査」によると、公立小学校の学費は年間32万2千円であるのに対して、私立小学校は年間152万8千円となっています。
 

中学生の子育てにかかる費用

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「インターネットによる子育て費用に関する調査」によると、中学生の年間子育て費用は1,555,567円。
そのうちでも大きな割合を占めているのが食費。次いで、中学1年生では入学費や制服・学校用品などがかかるため学校教育費が21.4%と大きな割合を占めますが、受験を控えた中学3年生では学校外教育費が22.2%となっています。

また、「平成28年度子供の学習費調査」の学習費総額によると、公立中学校は47万9千円、私立中学校は132万7千円となっており、その差は約2.8倍にもなります。
 

高校生の子育てにかかる費用

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「平成28年度子供の学習費調査」によると、公立高校の学習費総額は年間45万1千円、私立高校の場合は年間104万円となっています。これには学校教育費や学校外活動費が含まれているため、食費やレジャー費などは中学3年生の頃とあまり変わらないと仮定すると、「インターネットによる子育て費用に関する調査」の中学3年生の年間子育て費用から学習費を差し引いて、学費以外は子ども1人につき年間約100万円かかると仮定できます。

つまり、高校生の年間子育て費用は、公立の場合は約145万円、私立の場合は約204万円となります。
 

大学生の子育てにかかる費用

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専攻する学部にもよりますが、「平成28年度子供の学習費調査」では大学の学費の平均額も発表されています。国立大学は647,700 円、公立大学は666,300 円、私立大学は1,361,600 円が1年間にかかります。これには授業料、学校納付金、修学費、課外活動費、通学費が含まれていますが、このほかに大学入学の際には入学金がかかります。

文部科学省令による入学金の標準額では、国立大学で28万2,000円、公立大学で39万3,426円。私立大学であれば大学によって異なりますが、大体20~30万円ほどで、医学部や歯学部であれば100万円以上ということも。ほかにも、大学で使う教科書や参考書はより専門的になるため値段も高くなりますし、親元を離れて一人暮らしする場合は家賃や光熱費も家庭で負担することもあります。

 

まとめ

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子どもの健やかな成長は嬉しいものですが、教育費や生活費など子育てに関わる費用は子どもの成長と切っても切り離せないものです。どのタイミングでどのくらいの子育て費用がかかるかを予想しておき、段取りよく準備しておきたいですね。