子どもが生まれたときによく目にする学資保険。

0歳から加入すると保険料の面などでお得になること、子どもの将来の学費のための貯蓄になることなどから加入したママも多いはずです。

仕事に復帰して忙しいと忘れてしまいがちな学資保険の年末調整、その方法などについてお伝えします。
 

学資保険は年末調整で生命保険料控除として所得控除できる

年末調整は、生命保険など1年間に支払った保険料について、所得控除できます。学資保険についても、この生命保険料控除の欄で控除できるのです。具体的にみていきましょう。
 

学資保険とは

学資保険とは、教育資金を準備する保険とされています。いわゆる貯蓄型の保険になり、子どもの入学などの時期に一定の金額が保険金として支払われます。

時期については、たとえば大学入学時に一括して支払われる場合や、小学校、中学校、高校、大学などの入学の節目の都度に分割して支払われる場合など、契約で異なっています。

支払った金額と受け取る金額の割合を返戻金といいますが、100%超えている保険商品が多いことなら、子どものための貯金代わりに利用する人もいます。
 

なぜ控除できるのか

このような学資保険は、貯蓄面ばかりに目がいきがちですが、実はもうひとつの側面があります。

万が一、親などの保険契約者が死亡したり重度の障害を負ったりした場合、その後の保険金の支払いは免除されるとともに、支払ったものとして受取人は全額を受け取ることが可能です。

こうした生命保険としての役割もあるため、生命保険料控除として所得控除の対象となっています。

所得控除は、所得税を計算する上で基準となる所得の金額から引くことです。所得が多くなればその分所得税を多く納めなくてはなりません。そのため、学資保険の分を控除することによって、節税効果が期待できるのです。
 

学資保険を年末調整で生命保険料控除として所得控除する方法

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さて、それでは、学資保険を年末調整で生命保険料控除として所得控除する方法についてみていきましょう。

毎年10月から11月に勤務先において、年末調整の紙を記入するように指示されているのではないでしょうか。その用紙に記載するだけです。
 

申告に必要なもの

年末調整の際に必要なのは、記載と証明書です。証明書は、年末調整に生命保険料控除を申告する際に、学資保険の保険金を支払っているという証明になります。

この証明書は、契約している保険会社から9月下旬から11月くらいまでに「生命保険料控除証明書」というものが発行されるのが一般的です。こちらが必要となります。

年末調整の用紙は、2枚あり1枚は扶養に関する事項、1枚は保険料に関する事項です。学資保険の年末調整は、「令和○年 給与所得者の保険料控除申告書」という用紙に記載します。

書き方は用紙の必要事項欄に「生命保険料控除証明書」に記載されている金額を記載していくだけです。記載欄は「一般の生命保険料」という欄です。

保険会社名は契約している保険会社名を記載します。正式名称は証明書に記載されています。保険等の種類には「学資保険」と記載します。保険期間や契約者の氏名、受取人、新旧の区分は、証明書に記載されている事項をそのまま写しましょう。

保険料の金額は、まだ支払いが済んでいなくても、見込額を記載します。見込額は1年間で支払う金額を示しています。年末調整は12月末日に実施することを予定して行われますので、見込額で問題ありません。
 

所得控除を行う時期

所得控除は、勤務先で行われる年末調整になりますので、毎年10月下旬から11月くらいになります。勤務先によって異なりますので、気になる場合は、担当部署に確認してみましょう。自営業の場合は、確定申告で行いますので、翌年の2月から3月までになります。
 

学資保険を年末調整で所得控除するために注意すること

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学資保険について、年末調整で申告して所得控除するために注意する点についてもみておきましょう。
 

学資保険の名義

年末調整の用紙に、学資保険の名義人を記載する欄がありました。これは、保険契約者が専業主婦の妻で、支払いは夫という場合、夫が生命保険料控除を利用することができるのです。名義人について国税庁のホームページに記載してあります。

他方、たとえば、妻がパートアルバイトで子どもの学資保険契約をしていても、所得税がほとんどないような場合、夫の所得控除に利用することができるのです。

参考:保険金等の受取人のすべてをその保険料等の払込みをする方又はその配偶者その他の親族とするもの
詳細は以下をみてください
https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1141.htm
 

控除額の違い(旧制度、新制度)

保険料控除の欄に、新・旧の区分があります。これは、控除額に違いがあるのです。新は平成24年1月1日以降、旧はそれ以前に契約したものになります。

新契約(年間の支払保険料等 /控除額)
20,000円以下 支払保険料等の全額
20,000円超 40,000円以下 支払保険料等×1/2+10,000円
40,000円超 80,000円以下 支払保険料等×1/4+20,000円
80,000円超 一律40,000円

旧契約(年間の支払保険料等/控除額)
25,000円以下 支払保険料等の全額
25,000円超 50,000円以下 支払保険料等×1/2+12,500円
50,000円超 100,000円以下 支払保険料等×1/4+25,000円
100,000円超 一律50,000円
出典:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1140.htm
 

保険期間

生命保険料控除は、5年未満の場合、控除の対象とならない場合がありますので、注意が必要です。
 

申告が年末調整に間に合わない場合の対処法

証明書を紛失してしまったなどで年末調整に間に合わない場合は、還付申告を利用することが可能です。確定申告とほとんど同じ手続きになります。

ふるさと納税などで確定申告する場合は、その際に学資保険の生命保険料控除の手続きも行うことが可能です。
 

還付金の振込時期

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年末調整の場合は、12月に支給される給与に所得税を計算されています。そのため、12月の給与は普段よりも金額が多くなる傾向があるのです。

還付申告を利用した場合は、申告から1、2ヶ月程度で口座に還付されます。もっとも、この期間は税務署などの事務処理によって異なりますので、気になる場合は、申告の際などに問い合わせてみることをおすすめします。
 

まとめ

学資保険は生命保険の一種として、年末調整で申告することが可能です。申告すると所得税が少なくなるなどのメリットがあります。忘れてしまった場合は、別の手続きでも可能です。ぜひ申告して節税してみてください。