産休・育休中の住民税は?

産休・育児休業中は基本的には企業からお給料の支給はありません。企業によってはお給料が支給される場合もありますが、産休・育児休業中はお給料がない場合が多いのが現状です。
お給料がなく収入がない状態ですが、「住民税」は前年の1月〜12月の収入により今年度の税額が決定され5月〜6月に支払いがあり、育児休業中・介護休業中も支払う義務があります。
※育児休業給付は非課税なので、次年度の住民税を算出する収入には含まれません。

「住民税」が猶予される場合

児休業期間中、「住民税」を一時に納税することが困難であると地方団体の長が認める場合、育児休業者本人が各市町村へ手続きをすれば育児休業期間中1年以内の期間に限り、住民税の徴収が猶予される制度があります。猶予された住民税は、職場復帰後に延滞金とともに納税することになります。
延滞金は、猶予期間(延滞金が年14.6%の割合により計算される期間に限ります)に対応する部分の2分の1は免除され、または地方団体の長の判断により全額免除される場合もあります。

納税方法は?

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産休・育児休業中の「住民税」の納税方法は、__「特別徴収」という方法と「普通徴収」__という方法の2通りのうちどちらかを選択することができます。

特別徴収とは

会社側が1年間の住民税額の12カ月分で割り、1カ月分ごとに毎月給与から天引きし、翌月10日までにそれぞれの従業員が在住する各市町村へ納付する方法。

普通徴収とは

自分自身で各市町村へ納める方法。原則として市区町村が個人に対して納税通知書を交付し、6・8・10・1月の年4回に分けて徴収されます。

特別徴収を継続する場合

産休・育児休業前と同様、勤務先が各市町村へ「住民税」を納付し、育児休業者本人が勤務先宛に毎月振り込みをする、または復職後にまとめて支払う場合と、産休・育児休業前の最後の給与もしくは賞与から、産休・育児休業中の住民税分を引いておき、勤務先がそれまでと同様に各市町村へ住民税を納付する場合があります。

特別徴収から普通徴収に変更する場合

産休・育児休業中は普通徴収に切り替えたいことを勤務先に伝え、切り替えの手続きをしてもらい、休業中は自分で住民税を納めます。

勤務先によっては産休・育児休業取得の規定に「住民税」の納税方法が記載されている場合があります。勤務先に確認しましょう。

住民税の減税方法は?

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産休・育児休業中、「住民税」が減税される場合があります。住居のある市町村や対象条件によって減税内容や減税額は異なります。

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市町村役場の税担当部署に行きましょう

「住民税」が減税される条件は

  • 生活保護を受給
  • 失業保険を受給
  • 所得が前年と比べて半分以下になった
  • 学生、生徒
  • 災害により住宅や家財に大きな損害を受けた

です。

産休・育児休業中、お給料の支給がない場合は「所得が前年と比べて半分以下になった
」に当てはまります。制度内容は市区町村によって異なりますが、30%免除、50%免除、全額免除など大きく減免される場合があります。自分で手続きに行かない限り、市町村側から「減税」のお知らせが来ることはありません。市区町村の役所内にある税担当部署に行って担当者に確認しましょう。

配偶者控除、配偶者特別控除を利用しましょう

産休・育児休業中、配偶者控除や配偶者特別控除を利用すると約5~7万円節税できる場合があります。納税者本人の収入により控除額が異なります。

配偶者控除とは

納税者に所得税法上の控除対象配偶者がいる場合には、一定の金額の所得控除が受けられることを「配偶者控除」と言います。

配偶者控除 対象者条件

その年の12月31日の現況で、次の4つの要件のすべてに当てはまる場合

  • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)
  • 納税者と生計が一緒
  • 年間の合計所得金額が38万円以下(給与のみの場合は給与収入が103万円以下)
  • 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていない、または白色申告者の事業専従者でない

※控除を受ける納税者本人の合計所得金額が1,000万円を超える場合は、配偶者控除は受けられません。

配偶者控除 控除金額

控除金額は、控除を受ける納税者本人の合計所得金額により金額は異なります。

●控除を受ける納税者本人の合計所得金額が

  • 900万円以下の場合 【 控除額38万円 】
  • 900万円超950万円以下の場合 【 控除額26万円 】
  • 950万円超1,000万円以下の場合 【 控除額13万円 】

※配偶者が障がい者の場合には、配偶者控除の他に障がい者控除27万円(特別障がい者の場合は40万円、同居特別障がい者の場合は75万円)が控除できます。

配偶者特別控除とは

配偶者に38万円を超える所得があるため、配偶者控除の適用が受けられない場合、配偶者の所得金額に応じて、一定の金額の所得控除が受けられることを「配偶者特別控除」と言います。

※配偶者特別控除は、夫婦の間で互いに受けることはできません。

配偶者特別控除 対象者条件

控除を受ける納税者本人のその年における合計所得金額が1,000万円以下

また、配偶者が、次の5つの要件すべてに当てはまる場合

  • 民法の規定による配偶者であること(内縁関係の人は該当しません。)
  • 控除を受ける人と生計が一緒
  • 他人の扶養家族になっていない
  • 年間の合計所得金額が38万円超123万円以下
  • 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていない、または白色申告者の事業専従者でない

配偶者特別控除 控除金額

控除金額は、控除を受ける納税者本人の合計所得金額および配偶者の合計所得金額により金額は異なります。
 
■控除を受ける納税者本人の合計所得金額が

900万円以下の場合

配偶者の合計所得金額

  • 38万円超85万円以下【 控除額38万円 】
  • 85万円超90万円以下【 控除額36万円 】
  • 90万円超95万円以下【 控除額31万円 】
  • 95万円超100万円以下【 控除額26万円 】
  • 100万円超105万円以下【 控除額21万円 】
  • 105万円超110万円以下【 控除額16万円 】
  • 110万円超115万円以下【 控除額11万円 】
  • 115万円超120万円以下【 控除額6万円 】
  • 120万円超123万円以下【 控除額3万円 】

 
■控除を受ける納税者本人の合計所得金額が

900万円超950万円以下の場合

配偶者の合計所得金額

  • 38万円超85万円以下【 控除額26万円 】
  • 85万円超90万円以下【 控除額24万円 】
  • 90万円超95万円以下【 控除額21万円 】
  • 95万円超100万円以下【 控除額18万円 】
  • 100万円超105万円以下【 控除額14万円 】
  • 105万円超110万円以下【 控除額11万円 】
  • 110万円超115万円以下【 控除額8万円 】
  • 115万円超120万円以下【 控除額4万円 】
  • 120万円超123万円以下【 控除額2万円 】

 
■控除を受ける納税者本人の合計所得金額が

950万円超1,000万円以下の場合

配偶者の合計所得金額

  • 38万円超85万円以下【 控除額13万円 】
  • 85万円超90万円以下【 控除額12万円 】
  • 90万円超95万円以下【 控除額11万円 】
  • 95万円超100万円以下【 控除額9万円 】
  • 100万円超105万円以下【 控除額7万円 】
  • 105万円超110万円以下【 控除額6万円 】
  • 110万円超115万円以下【 控除額4万円 】
  • 115万円超120万円以下【 控除額2万円 】
  • 120万円超123万円以下【 控除額1万円 】

配偶者控除、配偶者特別控除 手続き方法

給与所得者の場合は、年末調整の際に「給与所得者の配偶者控除等申告書」に記載して、勤務先に提出しましょう。

まとめ

 
産休・育児休業中はお給料が支払われない場合多く、収入がなくても「住民税」の支払いは発生します。産休・育児休業中の「住民税」の支払い方法や減税内容は、勤務先への確認や住居のある市町村への確認が必要です。出産後は子育てで時間が遅れない場合が多いので、出産前に「住民税」のことを知り、しっかり準備しておきましょう。

 

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