共働き夫婦の間で大きな問題となるのが家事分担です。特に、一時的に妻が専業主婦となって家事をすべて担ってしまっていると、いざ妻が再就職したときに大きなトラブルになりがちといわれています。今回は、そんな共働き夫婦の家事分担についてみていきましょう。
 

共働きのカップルで家事分担はどうあるべき?

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そもそも共働き夫婦の家事分担はどうあるべきだと思いますか。現代において働き盛りの男性の年齢層は、母親が専業主婦でいることが当たり前の時代でした。そのため、家事は妻がやるべきものという固定観念ができてしまっている可能性が高いのです。しかも、母親もそのように考えているため、夫側に同調してしまう場合もあります。
 

家事はどちらかの仕事ではない

男性も女性も当たり前のように働く時代になってきています。夫も妻もフルタイムで働くことが多くなってきているのです。そもそも家事は相手を世話するのではありません。生活していくために必要な作業です。そのため、カップルの両方が行うべきなのです。
 

「年収の高低差で家事の量を調整する」場合は、話し合う

夫婦や同棲しているカップルの間で、きちんと家事の分担を話し合うことが必要です。その際、年収の高低差で家事の量を決めるのは女性側に不満が残りますので、避けるべきでしょう。なぜならば、男女差で年収の平均は異なります。どうしても女性は出産や子育てがあるためか、日本では出世しにくい不利な状態になっています。そのため、昇給についても、女性が不利なのです。

しばしば、年収の高い方が「自分の方が稼いでいるのだから、低い方が家事を分担するべきだ」と決めつけることは話し合いではなく、意見やひとつの基準に過ぎません。

勤務時間で決めるのもひとつの基準です。さまざまな基準や考え方があります。決め方は夫婦やカップルで異なります。そのため、年収差などで決めつけずに「話し合い」をして双方が納得する方法を選ぶことが、双方の不満を抱きづらくする方法だといえるでしょう。
 

家事分担に関する調査結果

内閣府が公表している統計である「平成21年度 インターネット等による少子化施策の点検・評価のための利用者意向調査 最終報告書」によりますと、家事育児の分担について、「夫1割、妻9割」と答えた割合が31.6%、「夫2割、妻8割」が24%と、高い割合で妻側に負担が大きくなっています。さらに、夫が全く家事や育児をしないという回答も9.6%となっているのです。約1割もの女性がすべて家事育児を担っています。

参考:https://www8.cao.go.jp/shoushi/shoushika/research/cyousa21/net_riyousha/html/2_4_4.html

このように、高い割合で女性側が家事や育児を担う状況になっており、女性側が働いている場合には大きな負担となっていることが想像できます。
 

共働きの家事で起きる「見えない家事」問題

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家事は、掃除、洗濯、炊事、後片付けなど、目に見える家事だけではありません。目に見える家事だけでなく「見えない家事」が、女性側の負担感を増していると近年いわれるようになりました。たとえば、ゴミをまとめる作業、洗濯し終わった衣類をタンスなどに収納すること、洗い終わった食器類を食器棚などへ入れる、宅配の再配達を依頼することなどが該当します。ひとつひとつの作業はそれほど多くの時間を要しませんが、すべて対応するとなると労力や時間がかかることが多くなってしまうのです。しかも、誰かがやらなければならない作業で、誰でもできそうな作業にも関わらず、家事を担う女性側がしなければならない空気があるといわれています。そして夫である男性側は気がつかないのです。

こうした「見えない家事」があるからこそ、男性側が専業主婦に「家事をさっと片付ければあとは寝ていられて楽だ」という勘違いをしてしまうことになります。特に、ずっと親元で生活してきて自炊をしたことがない男性には、経験がないからこそ家事の大変さは理解しにくいのです。
 

共働きで家事をうまく回す方法

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こうしたことから、共働きにおいては、家事をうまく分担していくことが大切になりますが、この分担については相互で納得ができるようにすることが重要だといえるでしょう。また、家事については、完璧を求めず、生きていければ問題ないと発想の転換をすることが大切です。
 

家電に頼る

近年、便利な家電が増えてきています。こうした家電を利用していくことで家事の手間を軽減することができます。初期コストはかかりますが、毎日使用する道具としてかなり戦力になるでしょう。具体的には、洗濯から乾燥までボタンひとつで完結する乾燥機能付き洗濯機、食器洗いから乾燥までしてくれる食洗機、電気圧力鍋やひとつのボウルに食材を入れると調理が完結する電子レンジ、外出中に掃除をしてくれるお掃除ロボットなどです。
 

家事代行や掃除代行に頼る

乳児の際には、自治体から補助もあるベビーシッター制度や家事代行サービス、掃除代行サービスを利用する方法もあります。掃除代行は、エアコンやお風呂など普段掃除していてもなかなか落ちない汚れがついてしまうときに利用するという方法もあるのです。こちらもコストはかかりますが、手間や時間を取られないで済むというメリットがあります。
 

コンビニやスーパーのお惣菜、冷凍食品を活用する

近年、単身世帯が増えてきたことにより、コンビニやスーパーマーケットの惣菜が充実してきています。さらに、技術の発達により、冷凍食品も年々おいしく食べられるようになってきているのです。冷凍野菜は急速に冷凍しているため、日持ちすることから、野菜を腐らせないで済むというメリットもあります。
 

見えない家事は見える化する

共働きにおいて家事分担を話し合う際には、しなければならない家事を一覧にするといういわゆる「見える化」をすることをおすすめします。家事も仕事の一部として毎日のルーチンワークとしてしまうのです。このとき、見えない家事も、きちんと一覧にして作業の不平等さを防止するようにするとよいでしょう。
 

パートナーを巻き込むために、スポットではなく一連の流れ全ての仕事に関わってもらう

妻が急に入院して子育てをひとりでしなければならなくなった夫が、よく「家事や育児がこんなに大変だったなんて」と、大変さを理解するようになることが多くみられます。このように、子育ての一日を何の準備なしで任せてしまうことで、どのような作業が必要なのかを理解してもらうことが、家事分担への理解や納得に繋がるのではないでしょうか。男性側は家事や育児の大変さを理解していないために軽視しがちな場合があります。こうした人には実際に経験し、大変さを分かってもらうことをおすすめします。

また、お風呂掃除やトイレ掃除を毎日、など作業をまるごと任せてしまう方法もあります。任せてしまったあとは、何もいわないことが大切です。ご自身が家事の方法にあれこれ口を出されたらいやだと思うのと同じになります。
 

お互いに任せ合う、任せたら口出しをしない

家事分担をした場合、その後のやり方や結果などについて評価をしない、手を出さない、口を出さないことが大切です。女性側のほうが家事に慣れているため、どうしても手際よくできます。しかし、男性側は慣れていないため、手出しや口出しをしたくなりがちです。手出しや口出しをしてしまうと、男性側のプライドを傷つけてしまうことになるため、やってもらえなくなってしまいます。
 

まとめ

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家事は男女が協力して行うものです。収入の高低差で優劣があるわけではありません。子供がいない時点では女性側が尽くしてしまいがちですが、子供が生まれてから分担するのでは遅いのです。今からでも家事分担を話し合い、協力し合っていくことが大切ではないでしょうか。