転職をして、理想的な仕事ができるようになった人も多い中、転職しなければよかったと後悔する人もいます。大きな希望を持って転職したにも関わらず、不満があって後にした会社に未練を残すのは、気分的によくありません。なぜ後悔してしまうのでしょうか。理由として多いものをみていきましょう。転職をこれからしようとしている人はこちらを参考に後悔のない転職にしていきましょう。また、すでに後悔している人は、今後どうしたらよいかの参考にしてみてください。
転職で多い3つの後悔
転職をして後悔する人は少なくない割合で存在します。それはどうしてなのでしょうか。大きく分けて以下の3つの理由が挙げられます。
- 待遇
- 仕事内容
- 職場環境
待遇
待遇とは、求人の詳細に書かれている事項などを指します。例えば、給与の金額、休日、残業時間などの労働時間に関する事項、研修制度などが該当します。賞与と記載があり、月給の○ヶ月分と期待していたけれども、業績賞与などで出たとしても少額などという場合があります。年俸制としか書かれていないけれども、実際には14で割ってボーナス代わりにしているので1ヶ月分の支給は予定よりも少ない、などという場合があります。他にも、休日も週休2日制で決まった曜日かと思っていたのにもかかわらず、休日はバラバラ、残業がかなりあって帰宅時間が遅いなどという場合もあります。
夜間のビジネス大学院に通学したいと思って転職したにも関わらず、残業が多すぎて通える環境ではなかったなど、想定外の場合、待遇について不満が出て、転職を後悔するケースが多く見られます。
仕事内容
仕事内容については、希望する職種に就くことができたけれども、実際に転職してみたら雑用や他の社員のサポートばかりで面白くない、と後悔する場合もあります。自分の経験やスキルを全く活かすことができない、裁量権がほとんどないなどという場合にも後悔するケースが見られます。
職場環境
職場環境は、人間関係やオフィスの設備などです。パソコンが1人1台支給されているけれども、デスクトップで会議には持ち出せなくて不便などという場合があります。他には、人間関係がひどすぎて働くこと以外にストレスがかかる、トイレが清潔ではないなどです。人間関係や上司の性格価値観などについては面接などでは分かりづらいため、入社して後悔する場合も多くみられます。
後悔は慣れていないだけの可能性も
人間、新しい環境に身を投じると何となく居心地が悪いと感じるものです。前職の職場には数年在籍して通いなれていたり、勝手が分かっていたりと仕事がしやすかっただけでしょう。そのため、転職後に後悔して悲観するのは早すぎる場合があるのです。聞いていた職務内容と違うとがっかりしていても、これは会社に慣れてきたら任せようと考えられているのかもしれません。新しい環境はつらく感じる・後悔することが当たり前と考えて、まずはそのまま新しい環境を受け入れてみるのもおすすめです。
転職で後悔をしないために、現在の仕事で確認するべきポイント
転職で後悔するのは極力避けたいものです。そのため、転職にあたり、まずは現在の仕事について、いくつかのポイントを確認しておきましょう。
昇進が間近ではないか
転職を検討する際には、毎日が同じ仕事で飽きてきた、重要な仕事を任せてもらえない、給料が少なく生活が苦しいなどという場合があります。しかし、昇進することで、仕事内容は責任が重いものに変化していきます。責任が重くなれば、裁量権も大きくなるでしょう。昇進に伴い職務手当などで給与が上がる場合もあります。このように昇進で、今までの不満が解消する場合もあるのです。
会社によっては主任に昇格するまで2年間は必要などという慣習がある場合もあります。こうした昇進の可能性がないかどうか確認しておきましょう。可能性があれば、急いで転職する必要はないからです。転職すると、逆に昇進は遠のきます。最初から役職待遇で入社できればよいでしょうが、入社してから判断する会社も多いため、さらに数年待たなければならない、などという状態になるのです。
異動の可能性があるか
部署内の人間関係や上司と合わなくてつらいために転職を考えている場合、異動の可能性はないか確認しておきましょう。会社によっては、ゼネラリスト育成でさまざまな部署を経験させるところもあり、数年単位で異動していきます。上司なども数年で異動する可能性も高いのです。ご自身についても、異動の可能性や、興味がある部署へ異動できないか、社内の制度を確認し、異動希望を出すという選択肢もあります。
新しいプロジェクトができないか
新しいプロジェクトに参加することで、毎日の業務に新鮮さが生まれ、仕事が楽しくなることもあります。プロジェクトは部署内だけでなく、横断的にさまざまな部署から集められる場合もあるのです。仕事内容や人間関係に不満がある場合、こうしたプロジェクトに参加できるようになると、不満が解消できるかもしれません。
現状の不満は何か
どうして転職したいと考えているのでしょうか。やりたい仕事があっても任せてもらえない、などという場合、上司に相談することでできるようになるかもしれません。ご自身の会社に対して抱いている不満を洗い出して整理することをおすすめします。そして、改善できる点はないか分析したうえで、転職を決めるという方法もあります。
実際に、転職活動をしてみてもよいかもしれません。日本は無職の転職活動や空白期間を嫌います。現状に不満がある場合でも、すぐに退職したりせず、会社にバレないように転職活動をしてみるとご自身の不満や希望が見えてくるかもしれません。
転職で後悔をしないために、転職先を探すときに確認するべきポイント
転職で後悔するのを避けるため、転職先を決める際に、確認するとよいポイントをみていきましょう。
最も重視したい点は何か
転職をしたいと思ったきっかけは、もとの職場や仕事に対して何らかの不満があったからでしょう。この不満の中で最も重視する点は何でしょうか。例えば、ビジネススクールに通学するために、勤務時間が短く、残業が少ない仕事を探していたにも関わらず、残業が多かった場合、転職してもまったく希望を達することができなくなってしまいます。この場合、重視する点は労働時間や残業時間、休日などについてでしょう。もし、転職エージェントを利用している場合は、きちんと重視する点を伝えて、合致する企業を紹介してもらうようにしましょう。
実際の口コミなどを参照する
転職サイトなどにおいて、その企業で実際に働いている・働いていた人の口コミを閲覧することができます。こうしたサイトを利用してどんな会社なのか見てみるのもおすすめです。社風は、入社してみないと分かりません。部署でも雰囲気が全く違う場合も多々あります。しかし、口コミなどで大雑把な社風や価値観をみることはできます。最近では、採用チームのブログを作成している企業もありますので、そういった情報を参照して雰囲気を掴むことをおすすめします。
転職エージェントに相談してみる
転職エージェントは、転職者を紹介することによって、会社から手数料を支払ってもらうというビジネスモデルが一般的です。そのため、会社としてもエージェントとしてもすぐに辞めてもらっては不都合になります。どんな会社が自分に合っているのか、面談しながら相談してみると転職したあとも後悔しないで済む可能性が高まるでしょう。求人情報には掲載していない情報を持っている場合もあるからです。
まとめ
転職をすることは、今までの環境をリセットして新しい環境で再出発できるというメリットがある反面、今までのやり方は通用しなくなるというデメリットもあります。こんなはずではなかったという後悔をしないよう、じっくり転職に取り組んでいくことをおすすめします。