応募者が多い場合、面接の前に提出された履歴書や職務経歴書で書類選考をします。第一印象が大切、といわれているように履歴書の写真で判断されることもあるのです。ルールを守りながら印象のよい写真を貼りましょう。
 

履歴書の写真ルール

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履歴書の写真に共通しているルールを押さえておきましょう。基本的にはどの業界でも職種でも同じです。職種などによって許容される範囲が広くなるだけですので、ルールをきちんと守った写真を選びましょう。
 

写真のサイズ

近年はWEBで履歴書を作成することも当たり前になってきているため、あまり気が付かないかもしれませんが、履歴書の写真のサイズは同じです。市販されている履歴書には写真のための枠が予め印刷されているので、分かりやすいと思います。そこにはたいてい「縦36~40mm、横24~30mm」と書かれているのです。原則として、「縦4cm・横3cm」の大きさになります。スピード写真や写真館で撮影したものは、履歴書用のサイズで印刷してもらえますので、枠の通りに切り取ればサイズに問題はありません。
 

服装

履歴書の写真は、基本的に面接を受けるスーツなどになります。普段着は社会人としてのマナーが欠けているという印象を与えてしまいますので避けましょう。また、夏場は暑くて大変かもしれませんが、ジャケットがあったほうがきちんとした印象になるので、シャツだけにしないようにしましょう。
 

髪型

履歴書の写真は清潔感が大切になっています。そのため、女性の髪型は長髪の場合、まとめるようにしましょう。セミロングやショートヘアの方は、耳に髪をかけ、髪が顔にかからないようにします。ボサボサ、寝癖はきちんと直してから撮影しましょう。
 

化粧

濃すぎる化粧はマイナスです。見栄えがよくなったとしても、見栄えが重視されるような職業ではない限り、見栄えよりも清潔感が大切になります。清潔感は厚塗り感を出さないナチュラルメイクです。写真館によっては、気になるシミなどを修整してくれる場合もありますので、そういったところを選んで撮影するのもおすすめです。
 

背景色

バックの色は、青、白、グレーが基本です。
 

撮影日

おおよそ3ヶ月くらいが有効期限といわれています。体重の変化などにより見た目が変わってしまうためです。
 

履歴書の写真マナー

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履歴書の写真は、清潔感が大切です。採用担当者は、書かれた履歴書を読み、写真を見ることで、その人が会社にとって必要な人材かどうか判断します。そして実際に会って確認してみようと思うのです。

そのため、だらしなさそうな印象を受ける写真の場合、会って話してみようと思いません。採用担当者は、日々多くの志望者と面接をします。面接の時間が限られているため、採用したいと思うような人でないと面接の時間を取ってもらうことができないからです。

清潔感に器量の良し悪しは関係ありません。顔にコンプレックスを持っている方は、どうしても気になってしまうかもしれませんが、採用担当者は、面接でその人がどのような働きをしてくれそうかを確認します。清潔感がないと受からないということは決してありません。

もっとも、明るい印象にするということを心がけるとよいでしょう。ポジティブな印象の人は、周りに良い影響を与えてくれると思われます。写真から明るいイメージを与えるようにしましょう。しかし、笑いすぎはNGになります。無表情ではなく、少しにっこりするくらいにしましょう。スピード写真などの場合は、見えない位置で顔の下に白い紙を持つことで、レフ板代わりとなり、少し明るい顔色にすることもできます。
 

履歴書の写真を撮影する場所

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履歴書の写真は自分でも撮影することができます。しかし、写真サイズに対する顔のサイズや背景などうまく調整することは難しいため、自撮りはおすすめできません。自撮り以外の方法では、スーパーマーケットや駅、家電量販店などに設置されているスピード写真の機械を利用すること、写真館や写真スタジオを利用することの2通りがあります。どちらでも構いませんが、それぞれのメリット・デメリットをみていきましょう。
 

スピード写真の機械

スピード写真の機械は、その機械がある場所まで行けば、いつでも撮影して写真を撮ることができるというメリットがあります。数回撮り直しができ、その中から自分自身が最もよいと思ったものを現像することができます。履歴書用など用途を選べば最適なサイズに調整して現像されるのでとても便利です。同じサイズならば、履歴書用で作成したものを資格取得の願書に利用することもできます。

また、スピード写真のデメリットである1回限りという点については、近年機械によってスマホアプリと連携し、焼き増しができる、デジタル履歴書用に使用できるようになっているものもあり、デメリットを感じないようにもなっています。

さらに、スピード写真の場合は、700円から1000円で数枚現像されますので、失敗したとしても、再度撮影してもコストが少なくて済むというメリットがあります。すぐに出てくるため、忙しいときでも便利です。近年は、顔色を明るめに調整できる機械も出てきています。

もっとも、写真館のようなプロのアドバイスをもらうことができないというデメリットはあります。画面や掲示でちょっとしたアドバイスを見ながら撮影することはできますが、プロのカメラマンからの個別アドバイスがないという弱みはあります。

また、撮影した写真は一度きりの機械も多いため、よく撮れた写真を焼き増しや運転免許証用にサイズを変えて現像してもらうことができません。さらに、機械を利用するため、顔の写りがのっぺりとなりがちというデメリットもあります。
 

写真館・写真スタジオ

写真館や写真スタジオで撮影する場合、プロのカメラマンにより、きちんとしたカメラで撮影してもらうことができます。メリットとしては、プロのカメラマンのアドバイスを受けることができる点です。予め履歴書用などと告げて撮るため、髪の毛のアドバイスや表情なども見てもらうことができます。

仕上がりがかなり良くなるというメリットもあります。ちょっとしたシミなどは修整してもらえるためです。また、ネガやデータをもらうことができるため、気に入った写真を運転免許証やパスポート用など大きさを変えて現像してもらうこともできるのです。さらに、大きな通りにカットして渡されることもあるため、縦4cm・横3cmに自分でカットする必要もありません。

もっとも、デメリットはお値段です。場所によって異なりますが、2枚程度で2000円から5000円くらいというのが相場です。焼き増しにもコストが高めにかかります。

カメラマンの腕によって仕上がりがマチマチというデメリットもあります。スピード写真の場合、機械の個体差はほとんどなく、メーカーの差になるため、写りが気に入ったメーカーのスピード写真を選べば全国どこでも同じような写真を撮ることができます。しかし、写真館の場合、担当するカメラマンの技能によってかなり開きがあります。失敗したと思って別のところへ行くにもコストの不安が出てくるため、慎重に選ばなければならないというデメリットもあります。

さらに、スピード写真と異なり、仕上がりに時間がかかる場合もあります。最近では数分から1時間程度で仕上げてもらえるところもできていますが、1週間ほどかかるところもあります。撮影に際して、きちんと確認した上で依頼するようにしましょう。
 

まとめ

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今回挙げた履歴書の写真マナーは、書類選考を通過するためにも必ず守るようにしましょう。また、面接の後の選考で、面接官は履歴書の写真を見て面接を思い出します。こうしたことから、履歴書の写真は想定以上に重要です。撮影場所にはいくつか選択肢がありますので、ライフスタイルなどに合わせて選ぶことをおすすめします。