出産・子育ては様々なライフステージの中でも、人生を大きく変える出来事です。かけがえのない子どもの存在は、たくさんの喜びと幸せをもたらしてくれくれる一方で、キャリアを続けたい方にとって「産休」「育休」は大きなブランクに感じてしまうこともあるのではないでしょうか。
 
子育てに理解のある職場であれば、しっかりと産休・育休を取って幼い子どもとの時間を大切にしてから、ゆるやかに職場復帰することもできるでしょう。しかし「今の職場では復帰後に子育てと仕事を両立できるイメージが沸かない・・・」と転職を希望する方も、少なくはないのではないでしょうか。

幼い子どもがいたら書類で落とされてしまうのでは。子どもを育てながらの転職活動は時間的に難しいのでは・・・たくさんの不安が頭をよぎるかも知れませんが、最近は子育て支援に積極的な企業も多く、小さな子どものいるワーママさんでも転職は可能。今回はワーママが活躍できる企業の探し方と転職活動のコツをまとめました。

 

■子育てしながら働きやすい会社の探し方

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子育てしながら働くためには、自分の努力もしかり職場の協力や理解が必要不可欠です。どんなにしっかりスケジュール管理をして、期待された成果を出せるように努力していたとしても、いつなんどきイレギュラーが起こるのかわからないのが子育て。急に子どもの具合が悪くなったとき、何かトラブルになったとき、臨機応変に対応できる体制が整う会社が理想的です。ここではワーママが活躍しやすい会社の探し方のヒントをご紹介します。


育休取得率が高い

育休やベビーシッター補助などいくら制度が充実していても、実際に使っている人が少なければその会社はあまり子育てに理解がある方ではないのかもしれません。制度の有無だけではなく育休取得率をしっかりとチェックしましょう。Clarityの働き方データベースでは、男女別の育休取得率を調べることが可能です。


ダイバーシティ関連情報を積極的に発信している

女性活躍や子育て支援をしっかり行っている企業は、社内の取り組みをしっかりと社外に発信しています。会社HPやオンラインメディアなどで、より多くの情報を、より頻繁に公開している会社が有望です。インターネットでどんなに検索してもそういった情報が出てこない会社は、人材紹介会社や面接時にしっかりと質問をして実態を確認しましょう。


女性管理職を積極的に採用

ワーママが働きやすい会社は、多くの場合女性管理職を積極的に登用しています。その会社の女性管理職比率と、できれば女性役員比率をチェックしましょう。採用ページにそのようなデータを掲載している会社も増えていますし、上場企業であればIR情報に必ず載っています。Clarityのデータベースでもチェックできるのでぜひ参考にしてみてくださいね。


職場に女性が多い

管理職だけでなく、全体的に女性が多い職場は子育てへの理解が高い傾向があります。職場全体の雰囲気やカルチャーも定着していて、子どもに何かあったときはお互い様、というマインドの社員が多かったり、時短勤務やフレックスなどで働く時間を選べる会社も。ただ注意なのは販売職や一般社員には女性が多くても、管理職以上は全員男性の職場です。同僚の理解は得られても、上司が子育てに無頓着だと厳しいですよね。そのあたりも含めてしっかりと会社情報をリサーチしましょう。

 

■履歴書の書き方とポイント

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行きたい会社が見つかったら、最も重要な履歴書・職務経歴書の準備をしましょう。長い社会人生活の間に、はたまた産休・育休の間に、感覚を忘れてしまった方も多いのではないでしょうか。まずは履歴書の基礎基本をしっかり復習すること。ここではワーママの就職にプラスにつながるワンポイントをご紹介します。


手書きの履歴書は丁寧に

今ではパソコンで履歴書を提出することも増えてきています。
パソコンで入力した方が文字も統一されて見やすく、履歴を残しておくこともでき、使いまわしも簡単、という利点がある一方で、企業によってはパソコン入力の機械的な履歴書を好まないということもあります。
温かみのある手書き履歴書で企業の心に訴えたい!と思うのであれば、手書きの履歴書こそ丁寧につくりましょう。
読みやすい字で書く、字を間違えても修正液は使わない、は基本ルール。
紙の端にうっかりインクがついてしまったり、用紙に折目がついたりしたりしないように気をつけましょう。


できる仕事を箇条書きではなくフレーズで

再就職する際に大切なのは、自分にどんな仕事ができるのかをきちんとアピールすることです。
より具体的に書けば採用される確率が上がるのはもちろんのこと、ドライな印象の箇条書きではなくフレーズで書くように意識してみてはいかがでしょうか。
手書きの履歴書と同様、企業の心に訴えかけるようなアプローチをしてみましょう。


子どもがいることはオープンに

ワーキングママの就活でもっとも重要なポイントです。
子どもがいることがわかると不利になるのでは…と思うかもしれませんが、隠して就職したとしても迷惑をかけることはわかりきっています。
ここはオープンに子どもの世話で時短勤務をお願いしたい、急に休むこともあるかもしれない、ということを話しておきましょう。

下手に隠すよりは好印象ですし、そこで採用してもらえないようなところなら就職したとしても子育てとの両立は厳しくなることが予想されます。
子どもがいることをオープンにすれば、仕事と両立する方法を一緒に考えてくれる企業もあるかもしれません。

 

■正社員募集のおすすめ会社5選

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就職するなら、やはりお給料も手堅い正社員!
とはいえ、子育てと両立となるとかなり絞られてくるでしょう。
ここでは子育てと両立でも可能な正社員を募集している企業を5社ご紹介します。


1.株式会社スタッフサービス

無期雇用の事務派遣制度、ミラエールや、有給休暇が取りやすいなど、子育てと両立でなくとも働きやすい環境です。
転職が不安な方や、事務仕事未経験の方でも安心して働ける、研修をはじめとした手厚いサポートが魅力。
育児中の方には時短勤務の提案もしてくれます。


2.株式会社夢真ホールディングス

女性が長く働ける環境を意識した職場です。
約9割が中途採用と間口も広く、各種制度も充実しているので子育てとの両立にはぴったり。将来的には在宅ワークも可能です。
専門スキル「CAD」をゼロから身に着けることもでき、今後のキャリアアップにも役立つでしょう。


3.株式会社スリムビューティハウス

未経験でもスタートできる、東洋の美のセラピストとして働ける仕事。
産休・育休で自分の美を磨くことを忘れてしまっていた方も、仕事の間だけはしゃっきりと背筋を伸ばしてセルフイメージ髙く仕事ができるでしょう。
シフト制で子どものイベントスケジュールに合わせやすいですし、もちろん各種制度も充実。


4.大同生命保険株式会社

仕事とプライベートを両立させたい方にピッタリの、福利厚生プランナーのお仕事です。
実際に社内にも育児と仕事を両立させている社員が多く、幼稚園のお迎えのために定時退社、子どもの緊急事態に半日休暇、といった働き方がしやすい環境。
仕事内容もノルマがあるわけでもなく、名刺の渡し方から丁寧に教えてもらえるのもありがたいですね。


5.MRT株式会社

医師と医療機関のマッチングをおこなっている会社。
もちろん、未経験でも大歓迎です。
働いている社員の2割が子育てと両立しており、時短勤務にも対応。
産休育休後の復帰率100%を誇り、女性管理職などキャリアアップも望める環境です。

 

■資格を活かせる就職先5選

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育休中に資格をとってみたい、あるいはとってみた、という方も多いでしょう。
女性の再就職におすすめの資格と仕事をまとめてみました。


1.日商簿記(事務職)

事務職に就職するときに有利になるのが日商簿記、いわゆる簿記検定です。
特に経理事務ともなると、たとえ未経験でも知識があるのとないのとでは採用側の姿勢も変わってきますよね。


2.医療事務(病院)

人気の高い医療事務は、資格としてとっておけば一度就職すれば長く勤めることができます。
また、旦那さんの転勤で引っ越しになっても、病院はどこにでもあるので転職にも困らなくなるでしょう。


3.介護職員初任者研修(介護施設)

人手不足の介護業界としては、喉から手が出るほど欲しい人材と言えるでしょう。
こちらも、再就職先としては困らないはずです。
介護の仕事は体力勝負でもありますが、シフト制がほとんどなので子どものスケジュールに合わせることも可能、という利点もあります。


4.保育士(保育園、児童福祉施設、企業内保育)

介護業界同様、人材が求められる資格です。
待機児童問題などで保育園に空きがなくとも、児童福祉施設や企業内保育など活躍の幅は広がりつつある仕事。
出産・子育ての経験が活かせるのも利点ですね。


5.ファイナンシャルプランナー(金融系)

資産運用の提案をする、お金の専門家です。
もちろん金融系の企業がメインになりますが、保険、不動産分野でも活躍できます。
有資格者となれば独立の可能性も。

 

■セミナーで情報収集することも大切

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もちろんインターネットでも情報は集まりますが、今は女性の再就職は珍しいことではありません。
再就職する女性を支援するための各種セミナーが多く開催されているので、是非調べて足を運んでみると良いでしょう。
企業側の新鮮な情報を知れたり、同じように再就職を目指す女性から現状を知ることができます。

 

■まとめ

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ワーママの転職、特に幼い子どもがいらっしゃる方の転職は、残念ながら当たり前にできる社会ではありません。しかしだからといって不可能ということは全くなく、子育てに理解の深い会社、女性活躍推進に本気で取り組んでいる会社もどんどん増えてきています。しっかりと会社のリサーチを行いコツを掴んで、転職成功の確度をアップさせましょう!

 

ワーママが働きやすい制度が充実している企業

キヤノン株式会社

株式会社資生堂

日本ユニシス株式会社

  • 時短勤務:「育児期間」としては小学6年生までの子を持つ社員、「養育期間」としては病気・障害等の中高生の養育を想定し18歳までの子を持つ社員が、30分単位で1日2時間を限度に勤務時間を短縮することが可能です。
    日本ユニシス株式会社の詳しい働き方情報はこちら

 

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