会社に勤務していると、資格の取得を求められる場合が多々あります。このとき、資格を取ると毎月の給与に上乗せされたり、合格時に手当をもらえたりすることもあるのです。このような制度は資格手当に該当します。今回はこの資格手当についてお伝えします。
 

資格手当を理解する3つのポイント

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資格手当を理解するには、①そもそも資格手当とはどういった制度なのか、②どんな資格を取ると給与が上がるのか、③どんな資格を取ると合格金が出るのか、といった3つのポイントが重要となります。具体的にみていきましょう。
 

資格手当とは?

資格手当とは、会社が独自で設定する制度となっています。そのため、会社によってある場合とない場合があります。あったとしても業界によってどの資格が該当するのかなど、制度にばらつきがあるのが特徴です。

資格の取得を推奨することで、社員のモチベーションを上げることや、業務遂行に関して円滑化や効率化を目的としている場合もあります。

資格手当には、大きく分けて2種類あります。ひとつは、毎月の給与に上乗せされるようないわゆる資格手当とよばれるものです。もうひとつはその資格試験に合格した場合にいわゆる報奨金として支給されるものです。

資格手当を設定している会社としては、不動産業や建設業、金融業、IT業、医療業などがあります。
 

毎月手当が支給されることの多い資格

毎月の資格手当が支給されることの多い資格としては、以下の資格が挙げられます。継続して能力が求められる資格が多くなっています。

  • 宅建士(宅地建物取引士)
  • 基本情報技術者
  • 診療報酬請求事務能力認定試験
     

合格時に報奨金が支給されることの多い資格

他方、合格時にいわゆる報奨金として支給されることの多い資格としては以下の資格が挙げられます。

  • TOEIC
  • 建築士
  • 技術士
  • 税理士

こうした資格手当は、各会社によって異なります。しかし、社内規定などできちんと明文化されています。そのため、興味がある場合は社内規定をチェックしてみるとよいでしょう。人事の担当者などに問い合わせてみることもおすすめです。

近年、会社の福利厚生について、外部委託機関を利用している場合があります。この機関でも合格お祝い制度などを実施しているところもありますので、こうした制度をチェックしてみることも併せておすすめします。
 

従業員が資格手当を活用するメリット

会社で資格手当が導入されている場合、その資格は業務に関連するものが多いため、取得する勉強をするだけでも仕事に役立てることができるのです。

また、業界資格の場合は国家資格に比べて、テキスト本を読み、理解し、課題を提出するだけで取得できるものもあります。講習に1日参加するだけで簡単に取得することができる資格もあるほどです。こうした資格は、転職にも役立てることができます。

さらに、資格を取ることによって、できる仕事の範囲を広げることができるようになる場合もあります。国家資格を取得すれば、転職するときにも有利になることがあります。会社で資格取得のために、通信講座の受講料を補助する制度を設けている場合もありますので、こうした福利厚生の制度をうまく利用し、効率的な資格取得を目指すことをおすすめします。

他方、注意したい点は、時間やコストに見合う資格かどうかです。直接業務に関係がなく、将来的なキャリアプランにも直結していない資格の場合、取っても趣味程度で終わってしまう場合もあるからです。こうしたことから、コストやメリットなどを検討した上で、取り組んでいくことをおすすめします。

 

経営者が資格手当を導入するメリット

経営者側が資格手当を導入するメリットは、従業員に対して業務の知識を得てもらい業務の効率化を図るだけでなく、モチベーションを上げることもできるようになることです。また、資格取得に向けて努力することは、他の面での努力にも繋がっていきます。

次に具体的にどのくらいの資格手当になっているのか、相場をみていきましょう。
 

民間資格において支給される資格手当と相場

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資格には国家資格と民間資格の2種類あり、民間資格はいわゆる業界団体が設定している資格になっています。他の業界に転職すると通用しなくなってしまう資格であるデメリットもありますが、業界内で働いていく上で大きな武器になることが多いのです。民間資格についての相場は以下のようになっているといわれています。
 

TOEIC

TOEICは、英語の能力を示す試験になります。もっとも、今後日本企業でもグローバル化がますます進むようになりますので、英語能力をつけておくことで仕事の範囲が広がったり、転職に役立ったりしますので、勉強しても損はないといえるでしょう。TOEICの場合、資格手当には、それぞれ点数と金額が決められており、例えば700点で5万円、800点で10万円を合格報奨金として支給する、などと細かく規定されている会社もあります。

資格手当:3000円~2万円
 

秘書検定

女性に人気の高い検定試験です。しかし、一定のビジネスマナーを身につけることができるため、男性にもおすすめの資格となっています。

資格手当:500円~1万円
 

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターは、快適な住まいの空間をつくるためにアドバイスをする民間資格になっています。ご自身の住まいにも役立てることができます。

資格手当:5000円~1万円
 

国家資格において支給される資格手当と相場

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国家資格は、どこでも通用する資格です。そのため、一定の資格手当が設定されている場合も多くなっています。相場は以下だとされています。
 

宅地建物取引士(宅建士)

宅建士は、土地や建物の取引をする際に重要な説明を行ったり、斡旋をする業務をするために必要な資格となっています。不動産業界で勤務する上でとても重要な資格となっています。

資格手当の相場:1万円~3万円程度
 

社会保険労務士(社労士)

社労士は、社会保険や労働法関連の知識を有した専門職としての資格となっています。勤務社労士として、会社で勤務する社労士もいます。人事部関連を担当している人も取得する場合が多くなっています。

資格手当の相場:3万円~5万円
 

中小企業診断士

中小企業診断士は、経営に関するコンサルティングを行うことができる資格となっています。そのため、会社に勤務してコンサルタントとは関係のない職務に就いていたとしても、経営全般の知識を有しているとして資格手当が支給される会社もあります。仕事の幅も広げることができるでしょう。

資格手当の相場:1万円~3万円

国家資格の場合、会社の規定では手当の対象とならない場合であっても、メリットがあります。それは、そもそも国家資格を持っている時点で人材としての稀少性が高まり、転職や就職の人材市場で年収の高い職につける可能性が高まるのです。転職や就職ではなくても、その資格を取ったことで、給与レンジが上がる=昇給に繋がることもあります。
 

まとめ

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資格手当が導入されているかどうかは各会社によって異なります。また、難易度が高い資格など手当に見合わない資格もあります。個人のキャリアプランに応じて計画的に資格取得を検討することをおすすめします。